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  • 2016年
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福島さん 女子短距離界の奇跡! 200mは「日本新記録+日本選手権6連覇」でリオ行きを内定しました

6年ぶりに自らの記録を更新する22秒88の日本新記録を立てた福島さん。計測盤の前で陸連役員から認定書を贈られ、報道陣のフラッシュを浴びました

 名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで開催中の第100回日本陸上選手権の3日目、北海道ハイテクACの福島千里さんは午後5時20分から行なわれた女子200m決勝に出場。低い姿勢からのスタートダッシュを決めて最後までスピードが落ちることなく22秒88の日本新記録でゴール、前日の100mに続いて念願の2種目制覇を果たしました。

 前日の前人未到の100m7連覇に続いて、200mでも新井初佳さんに並ぶ日本選手権6連覇の偉業を達成しました。2010年5月の静岡国際陸上で刻んだ22秒89の自らの日本記録を破っての6年ぶりの日本新記録更新となり、努力による進化によって女子短距離界に再び奇跡をもたらしました。

 大会3日目は、初日、2日目の悪天候とは打って変わって、太陽が顔を覗かせました。28日からは、また雨予報で、天も味方してくれたようです。この日はパラリンピック競技も登場、110mHや400mH、800m、5000mなど男女の決勝が次々と行なわれ、スタンドでのウェーブとあいまって、大会のラストを飾る男女の200mへの期待が高まっていました。

 そんな中、メインスタンド向こう正面から最高のタイミングで低い姿勢からスタートした福島さんは、100mのコーナーに入る前にすでに2mほどリードし、スピードに乗ったままカーブを通過、ラスト20mで後続をさらに引き離し、大きな差をつけてゴールを切りました。会心の走りだったのでしょう、長い間もがき追い求めてきた自分なりの走りを実感したのでしょう、ゴールラインを越えた瞬間、右手をまげた小さなガッツポーズが出て、大きく両手を広げて勝利の喜びを表現しました。その笑顔は梅雨の晴れ間に咲く花のように輝いていました。

  • 後続に大きな差をつけて200mのゴールに向かう福島さん

  • ゴールを通過すると同時に、手ごたえを感じて小さくガッツポーズをする福島さん

 まもなくスタンドの大型ビジョンに1位の選手名とタイムが表示され、一瞬、間をおいて「日本記録」の4文字が表示されました。”ウォー”と1万8000人の観客から歓声が上がり、割れんばかりの拍手に変わりました。

 新記録の誕生で、会場は競技がしばらく中断し、福島さんは時計盤の前に立ち、カメラマンのフラッシュを浴び、陸連役員や大会スポンサーからの認定書や副賞を受け取っていました。スタンドでは一斉にスマホを取り出し、この歴史的な瞬間を撮影、LINEなどSNSで友人、知人に送信する姿が見られました。

 スタンドのファンに大きく手を振って応えた福島さんは、北風沙織さんや吉岡佳菜絵マネージャーら北海道ハイテクACのチームメートを見つけると、駆けつけてお祝いのぬいぐるみのプレゼントを受け、大満足の表情でした。

 レース後のインタビューで、福島さんは「6年ぶりの記録なので、とても嬉しい。ウォーミングアップの段階から良かったので、記録は“出したい”と思って、最初から思い切って行きました」と素晴しい笑顔を見せてくれました。
 福島さんは最高の栄誉を手にして、8月にブラジルで開催されるリオデジャネイロオリンピックに日本代表として出場します。

  • ビジョンに「日本記録」の文字が映し出されると、”オー”とどよめきが起き、割れんばかりの拍手が競技場を包みました

  • スタンドのファンからの祝福に手を振って応える福島さん

  • 午後6時15分から行なわれた表彰式で壇上に上った福島さん

北海道では恵庭市長らパブリックビューイングに集まっていた”ハイテクAC応援団”が大喜びでした

福島さんの母校であり勤務先でもある北海道ハイテクノロジー専門学校では、今大会中、地元の北海道ハイテクACの応援者らが集まり、パブリックビューイングの形で応援を行なっていました。この日も恵庭市の原田裕市長をはじめ、地元有志や同校の正垣理事ら教職員を含め、約60人が声援を行なっており、福島さんの勝利を確認すると同時に「やった!やった!」、「おめでとう!福島さん」と参加者同士が手を取り合って喜び合いました。しばらくして、「日本新記録」の文字がTVに映し出されると、“わあ~、やった、やった”と再び会場は喜びに包まれていました。

 おめでとう!福島さん。
 次はリオからの便りを日本のファンの皆さんに届けてください。

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